夏になると、帰省をしたり、お墓参りに出かけたり、ご先祖さまを迎えたりと、私たちの暮らしの中に自然と訪れる「お盆」。
毎年何気なく使っている「お盆」という言葉ですが、そもそもなぜ「盆」と呼ぶのでしょうか。
「お盆」は「盂蘭盆」から
一般に「お盆」という呼び名は、仏教行事の「盂蘭盆(うらぼん)」や「盂蘭盆会(うらぼんえ)」を略したものとされています。
盂蘭盆会は、ご先祖さまや亡くなった方を供養する行事として日本に定着し、現在では地域によってさまざまな習慣が受け継がれています。
では、この「盂蘭盆」という少し不思議な響きの言葉は、どこから来たのでしょうか。
「盂蘭盆」の語源には諸説があります
「盂蘭盆」の語源については、古くからサンスクリット語の「ullambana(ウランバナ)」に由来するとする説が広く知られてきました。
一方で、近年ではこの語源についてさまざまな研究や議論があり、古代イラン系の言語との関係を指摘する説などもあります。
そのため、「お盆という言葉はサンスクリット語から生まれた」と単純に言い切れるものではありません。
言葉の由来をたどっていくと、仏教がインドから中国へ、そして日本へと伝わる長い歴史の中で、さまざまな言語や文化が関わってきたことが見えてきます。
身近な行事から仏教の歴史をたどる
私たちにとって「お盆」は、とても身近な夏の行事です。
けれど、その名前を一つ取り上げてみても、その向こうには長い時間をかけて伝えられてきた仏教と、人々の文化の歴史があります。
毎年当たり前のように迎えているお盆。
今年のお盆は、「お盆という言葉はどこから来たのだろう」と、少しだけその歴史にも思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。